上野学園は1904年(明治37年)、石橋藏五郎により、建学の精神を「自覚」として創立されました。女性が妻となり、母となることのみが最良の生き方であるという考えが主流であった当時、人間としての自覚を持つことを建学の精神とした教育理念は教育界に新風を吹き込みました。以来、上野学園は人間としての尊厳と自由を教育の場のなかに求め、知らしめ、そして、女性の真の在り方を強く主張してきました。
1949年、当時の校長石橋益惠理事(東京芸術大学=当時東京音楽学校本科、研究科のピアノ出身)により、上野学園は日本で初めて高等学校に音楽科を設置しました。これによって上野学園の音楽教育は、人間教育のなかに位置づけられた「音楽」の重要性をより一層明確にしました。のちに、短期大学音楽科、大学音楽学部へと発展し、以後、中高大一貫したプログラムで高度な音楽専門教育とバランスのとれた人間教育で評判になりました。また、全国音楽高等学校協議会を主導した石橋益惠の音楽教育への取り組みは、現在の幅広い音楽教育普及の始まりであったといっても過言ではありません。
この芸術的な気風のなかで、上野学園は石橋裕理事長(1992年に就任)により、現在の国際化時代を予見し、常に時代にさきがけ、国際的視野に立っての物の見方、体験を重視し、国際的に開かれた教育を目指し、英国ケンブリッジ大学キングズ・カレッジ合唱隊を初めて日本に招聘するなど、国際交流を活発に行い、それを教育に反映してきましたが、それは1985年設置された大学短期大学部人文学科に結実されました。人文学科設立の趣旨は、国際的諸状況のなかで異文化の真の理解により、さまざまな問題に積極的に対処できる国際人の育成にありました。開学にあたっては英国の詩人アントニィ・スウェイト氏より開学記念詩を献頌されるなど、国際的雰囲気の中で設置された人文学科は、新しい試みをいくつか実施し、十年にわたって有能な人材を育てました。
日英両国語を公用語とし、英語を集中的に教育するカリキュラムを組み、比較文化研究を重視したセミナーなどにより、人間性を大切にするユニークで国際的な教育を実践した人文学科は、より複雑で多岐にわたる国際社会に対処できる人材の育成を目指し、1995年、大学国際文化学部へと発展しました。この開学にあたっては、オックスフォード大学総長からメッセージが寄せられ、駐日英国大使、アイルランド大使、スペイン大使、アルゼンチン大使が祝辞を述べられ、また、アイルランドの詩人ブレンダン・ケネリィ氏より開学記念祝詩が寄せられ、オックスフォード大学モードリン・カレッジのアントニィ・スミス学長が来日し、芸術と科学技術についてのスピーチをいただきました。
この国際的雰囲気の中での開学は上野学園の未来を予感させるものがありました。
1998年、上野学園は英国大使館、ブリティッシュ・カウンシル主導により日本全国で多彩な行事が開催された「英国祭98」に参加し、上野学園の国際性と芸術性を日本の斯界の人々に強く印象づけました。
さらに、2001年には英国本土で開催され、日本の文化とライフスタイルを紹介するイヴェント「Japan 2001」にも参加し、皇太子・同妃両殿下が学ばれたオックスフォードで「Japan 2001 in Oxford」を主催します。また、この行事では、ケンブリッジ大学での合唱と古楽の演奏会を主催し、また、インターネットを使い、中高生が英国のゴードンストン校の生徒たちとの交流をするイヴェントにも積極的に参加します。
上野学園は2004年に創立100周年を迎えました。この100年の長い歴史の中で培われてきた伝統を大切にし、しかし、時代の遙か先を見据えながら、時代の先端を行く新しい教育を目指しています。
上野学園は建学の精神〈自覚〉を重んじ、学問、芸術の研究と教育を通し、自覚ある人間を育てています。学風・校風は明るくのびやかで、国際的にも開かれており、偏ることのないものです。それは一切のまがいものを拒否し、純粋な美と真理の創造と追求を土壌として育てられます。文化の創造と発展に寄与し、世界に調和と秩序をもたらすことの出来る、良識ある人間を重視しています。
ここでは、学ぶ人たちの成長の過程に応じ、基礎的学力を身につけ、あるいは専門の知識を深め技術を磨くことをすすめ、教え導きますが、より一層、教養を深め、品位を高めることを重視しています。奉仕の精神をもち、しかも自己を見失うことのない社会人へと巣立って行けることを願っております。
上野学園は、1904年(明治37年)、人間としての「自覚」を持つことを建学の精神とし創立されました。
この創立者石橋藏五郎の教育理念は、“女学校”の概念を大きく変えるものでした。人間の尊厳と自由とを教育の場において求め、知らしめ、そして、真の在り方を強く主張しています。この建学の精神を現在に生かしながら、しかも次の世代へと受け継いでいくことが、本学園の教育の理想であり、また、「自覚」という普遍的精神をもちながら、上野学園独自の学風と伝統が形成されてきました。伝統をその時代、時代に活かすために必要不可欠な要素が、自由な精神であり、「自覚」であるのです。
上野学園は、中学、高校、大学または短大までの総合学園です。10年間あるいは8年間にわたる一貫した教育体制を通して、一人ひとりの適性を見出し、育み、人間性を高めていくとともに、社会にあって美しい調和を創り出すことのできる人間の育成に努めています。自分自身の内なる価値を信じ、それに自ら気づくことを願って。
規模は小さいながら、この大学のレベルはとても高い
上野学園のホームページにアクセスすると、音楽大学らしくとても素敵なBGMが流れて来ます。癒されること間違えなしですので、受験勉強の合間のひと時、一度アクセスしてみてはいかがでしょうか?